生まれて2週間後
生まれて2週間後

13年前、予定日より3カ月早く、582グラムで生まれた息子。
NICUでの治療は難航し、1年2カ月たってようやく移れた小児病棟は、付き添う親には超過酷な環境。それでも、ようやく自由を手に入れ、息子が人間らしく、ひとりの子どもとして生きられる環境は、大きな喜びでした。

面会や抱っこの時間も制限され、おもちゃや絵本の持ち込みも禁じられたNICU。
同じ時期、同じぐらいの体重で生まれた子がどんどん退院していくなか、真っ白な壁に囲まれた、窓も開かない小さな部屋で、この子は太陽の光も、風も浴びることなく、夏の暑さも冬の寒さも知らずに人生を終えてしまうのか…

たくさんの点滴につながれた息子を抱っこしながら、何度そうして、涙を流したか分かりません。