窓を開ければ開放感も/いつでも不動産さん(@itsudemofudosan)提供
窓を開ければ開放感も/いつでも不動産さん(@itsudemofudosan)提供

埼玉県上尾市にある、築57年の西上尾第一団地とMUJI×URのリノベーション物件を紹介した内見動画がYouTubeに投稿され、「古い団地のイメージを覆す」と注目を集めています。投稿したのは、様々なユニーク物件を紹介するYouTubeチャンネル「いつでも不動産」さん(@itsudemofudosan)の運営者です。2025年11月にリノベーションされた住戸について、投稿者は「神の団地」と表現。昭和レトロさを残しながらも快適な住環境になっている点などが話題となり、反響が広がりました。

動画で紹介されているのは、昭和43年に入居が始まった総戸数3000戸超のマンモス団地。古さを活かしながらも現代の暮らしに対応できるよう手を入れた、いわゆる「昭和レトロリノベ」物件で、2025年11月にリノベーションされた住戸です。

MUJI×URのリノベーションは、「古さを隠すのではなく、古さをデザインとして取り込む手法」が特徴です。サッシなどに残る古さも味として許容できる範囲に整えられており、築年数を感じさせにくい仕上がりになっています。室内に使われている麻の畳は、従来のい草より丈夫でフラットな質感のため、ソファやベッドを置く現代の生活にもなじみやすいといいます。

間取りは3DK・52平方メートルで、家賃は5万2300円(共益費2900円)。玄関は白を基調とした内装で、水回りがコンパクトにまとまった配置です。お風呂はクリーム色のタイルが温かみを感じさせる造りで、浴槽はリノベーションで交換済み。自動お湯張りや追い焚き機能も備えています。ダイニングキッチン(6.2帖)は扉を全開にすると風と光が通る空間で、南向きのバルコニーは洗濯物や布団を干せる広さがあります。和室は6畳と4畳の2部屋で、どちらも大きな押し入れ付きです。

立地面では、昭和43年の入居開始から育てられてきた樹木が大きく茂り、敷地内はまるで公園のような環境が整っています。隣接する大型ショッピングモール「アリオ上尾」では日常の買い物からレジャーまで徒歩圏内で完結し、団地内のバス停「西上尾車庫」はJR高崎線上尾駅行きの始発地点のため、通勤・通学時間帯も座って移動できる可能性が高いといいます。「立地の優位性があるからこそ、建物が古くても資産価値や居住継続性が高く保たれているのだと思います」と投稿者は分析します。

また敷地のゆとりや棟の間隔の広さ、壁の厚みによる防音性など、現代のマンションにはない強みもあると評価しています。その一方で、弱点も正直に伝えています。断熱性能が高くないため、冬場は北側の部屋が寒くなりやすく、エレベーターが設置されていない点もデメリットとして挙げられます。「スペック重視の方には、正直おすすめしません」と話します。

動画の視聴者からは「イメージと全然違って素敵」「レトロな雰囲気がいい」といった声がある一方、「5階までエレベーターがないのは配達員泣かせ」「冬の寒さが心配」といった構造面の古さを指摘する意見も寄せられました。投稿者は「郷愁や合理的な価値を見出す層には刺さる選択肢」と説明しつつ、「住んでみないと分からない現実もある」と話しています。