上島珈琲店虎ノ門店の外観(提供)
上島珈琲店虎ノ門店の外観(提供)

コーヒーチェーン「上島珈琲店 虎ノ門店」(東京都港区)に6席だけある座席がネット上で話題になっています。コロナ対策で始めたサービスが、約4年経ち、思わぬきっかけで脚光を浴びることに。担当者に話を聞きました。

■ビジネスクラスのシートをイメージ

話題になっているのは、全国で唯一、虎ノ門店だけにある「ひとり用ブース席」(全6席)。

あるSNSユーザーが同店奥に気になる席があると投稿し、同チェーン公式SNSが反応。チェーンの公式Xやインスタグラムを通じて席の雰囲気を伝えると、「めちゃくちゃいいな」「居心地よさそう」などの声とともに616万回以上表示されました。

UCCジャパン(本社、神戸市中央区)によると、同店は2021年1月28日にオープン。当時のリリースには「コロナ禍においても、安心してご利用いただくために自然と3密が回避できる設計を採用し、まるでラウンジのような上質で洗練された空間をご提供します」とあります。

座席は飛行機のビジネスクラスをイメージして設計。落とし気味の照明や、高めの仕切り板が落ち着いた空間を演出します。テーブルは特注品で、ドリンク用と作業台の二段式。水濡れを気にせずパソコンや紙類が広げられます。料金は店内飲食代のみ。座席料金は不要。

■映画ロケ地…聖地巡礼のついでに試す人も

注目される要因はもう一つ。

同店は、10月24日公開の映画「富士山とコーヒーと幸せの数式」の撮影に協力。グローバルボーイズグループ「JO1」(ジェイオーワン)のメンバー、豆原一成さん演じる主人公・拓磨のアルバイト先として登場しています。ファンの間では、「聖地巡礼」スポットとして広まり始めているようです。

映画にはひとり用ブース席は写っていないものの、客足に影響が。

「常連客以外にも、Xでの拡散を見て、座りに来られた方や、席が空くのをまわりの席で待っている方もいるようです。(先行上映で)映画を観た方は、映画で使われた店舗入り口近くの席でゆっくりしてから、その後ひとり用ブース席に座られる方もいるようです」(同社担当者)

同チェーン公式Xには、「ここだけ別世界」「行ってみたい」「すてきすぎる」「ここで読書してみたい」「コロナ禍にできてたのか」「地元にもほしいなあ」などの反応が相次いで寄せられています。

「上島珈琲店 虎ノ門店」東京都港区西新橋1-7-14 京阪神虎ノ門ビル1F。営業時間などは上島珈琲店公式サイトで。

(まいどなニュース・金井 かおる)