深ヨミ

水産加工「柴栄水産」社長 柴強さん
東日本大震災から12年、被災地の現状は?

2023/03/13 11:30

柴強さん(しば・つよし)大学卒業後に東京・築地市場で修業を積み、実家である浪江町の水産加工会社に入社。活魚・鮮魚の卸とシラスなどの水産加工品を生産する。

 あの日、山や海に囲まれた小さな町は一変した。東京電力福島第1原発から約8キロに位置する福島県浪江町。2011年、東日本大震災で起きた同原発事故により全町に避難指示が出され、住民2万1千人は町外へ。その後、一部の指示は解除されたが、今も人口の約9割は戻らない。政府はエネルギー政策の「原発回帰」を打ち出し、第1原発で増え続ける「処理水」の海洋放出を目指す。日本記者クラブの取材団に参加し、3年前の20年春に事業を再開した水産加工の「柴栄(しばえい)水産」の柴強(しばつよし)社長(56)を訪ねた。(末永陽子)



■故郷の水産業消したくない


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