香山リカ
 香山リカ

 北海道の診療所で働く私は、診察室で「私はアイヌです」と自己紹介する人にしばしば出会う。和人への同化を迫られた歴史を乗り越え、民族としての誇りを持つ人たちだ。親が話していたというアイヌ語を高齢になってから懸命に思い出し、記録している人もいる。この人たちの民族としての権利がこれ以上奪われることがあってはならない、といつも思う。