ウィーン式ピアノ(ローゼンベルガー、1820年ごろ)の内部。ベルが付いている
ウィーン式ピアノ(ローゼンベルガー、1820年ごろ)の内部。ベルが付いている

 音楽の楽しみ方は読書と同じく人それぞれ、どう聴かなければならないということはない。は別であり、予備知識はあってもなくても構わないのである。とはいうものの、その作品や作曲家の周辺を少し知るといろいろ解って俄然(がぜん)面白くなることがあるのもまた事実、それは芝居や落語でも同じことである。クラシック音楽は常に昔のものを扱っているのであり、周辺を知るのはちょっとした歴史探訪のようとも言える。