大阪・北新地の放火殺人事件から4年となり、ビルの前で手を合わせる人たち=17日午前
 大阪・北新地の放火殺人事件から4年となり、ビルの前で手を合わせる人たち=17日午前

 26人が亡くなった大阪・北新地ビル放火殺人事件は17日、発生から4年となった。「忘れることはない」。寒空の下、現場となったクリニックの元患者らが訪れ、犠牲者を追悼した。

 現場となったビルは今も残され、放火された4階のクリニックの窓には板が張られていた。ビル入り口には立ち入り禁止の紙が貼られ、近くには花束が供えられていた。

 現場近くで勤務していた大阪市の会社員本多茂樹さん(51)は、事件直後に消防車のけたたましいサイレンを聞いていた。「もう4年かと時間の流れる早さを感じる」と話した。

 事件は2021年12月17日午前に発生。4階の心療内科クリニックが放火され、西沢弘太郎院長=当時(49)=ら計26人が死亡した。大阪府警は22年3月、殺人容疑などで現場から搬送後に死亡した谷本盛雄容疑者=当時(61)=を書類送検。その後不起訴となった。