台風22号の予想進路(9日9時現在)
 台風22号の予想進路(9日9時現在)

 非常に強い台風22号は9日、東京・伊豆諸島を暴風域に巻き込みながら北東へ進んだ。伊豆諸島南部は線状降水帯が発生して記録的な雨量になり、気象庁は早朝、八丈町に大雨の特別警報を発表した。土砂災害などへの最大級の警戒を求め、記者会見で「命の危険が迫っている」と安全確保を呼びかけた。8日に伊豆諸島の7町村に発表した暴風と波浪の特別警報は、9日昼に警報や注意報に切り替えた。

 気象庁によると、八丈島では猛烈な雨が降り、9日午前7時までの3時間降水量は207・0ミリに上り、同地点の観測史上最大となった。猛烈な風も吹き、早朝に最大瞬間風速54・7メートルを観測した。

 八丈町などによると、9日午前2時時点で、開設中の6カ所の避難所に計約360人が身を寄せた。倒木や軽乗用車の横転があり、天候を見ながら被害状況の確認を進めるという。

 台風は9日午前9時現在、八丈島の東約120キロを時速約30キロで東北東へ進んだ。中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。