25日、ウクライナ・キーウで取材に応じるシルスキー軍総司令官(ウクライナ軍提供・共同)
 25日、ウクライナ・キーウで取材に応じるシルスキー軍総司令官(ウクライナ軍提供・共同)

 【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は25日、キーウで共同通信などの取材に応じ、春から夏にかけてのロシア軍によるウクライナ東部での大規模攻勢は失敗したとの見方を示した。ウクライナの2倍の砲撃を実施しているものの、占領地の大幅拡大には至らず「前線はウクライナの統制下にある」と述べた。

 シルスキー氏が海外メディアの取材に応じるのは異例。ロシア軍は東部ドネツク州の要衝ポクロウシクの制圧を足掛かりに同州完全掌握を目指したが、頓挫したと強調。最激戦地のドブロピリャでは、歩兵を数人のグループに分けて複数の前線で同時に突撃を図る「千の切り傷」戦術に移行しているが「多くを封じ込めている」とした。