能登半島地震で隆起した石川県輪島市の黒島海岸=24年8月
 能登半島地震で隆起した石川県輪島市の黒島海岸=24年8月

 国土地理院は26日、7月1日時点の都道府県別面積を公表した。石川県が4・74平方キロの増加となり、福井県との順位が入れ替わった。昨年1月の能登半島地震による海岸隆起の影響が大きく、順位の入れ替わりは異例という。

 都道府県別の面積を大きい順に見ると、石川県は34位、福井県が35位となった。石川県の主な拡大分は輪島市が2・78平方キロ、珠洲市が1・72平方キロ、志賀町が0・24平方キロだった。

 地理院は、さまざまな地図の基礎となる「電子国土基本図」を整備している。今回は能登地震後、半島周辺の基本図が更新されてから初めての公表となった。担当者は「海岸隆起の影響は大きいが、石川県と福井県の面積がもともと近かったことも逆転につながったと考えられる」と話した。

 過去にも都道府県の面積順位が入れ替わったケースはある。1988年、埋め立て地の拡大などで大阪府が香川県の面積を上回った。