高砂高校(高砂市高砂町朝日町)の創立100周年の記念式典が25日、近くの市文化会館であった。在校生約580人や卒業生らが出席。ゲストにジャズシンガーの綾戸智恵さんが登場し、同校ジャズバンド部と共演した。学校の大きな節目をにぎやかに祝った。(児玉芙友)
同校は、1923年に高砂町立高砂実科高等女学校として開校。戦後、48年に男女共学に。50年に改編され、現在の高砂高校となった。近年ではスポーツ系・看護医療系の特色類型が設置され、これまで計2万5千人を超える卒業生を送り出してきた。
学校のある地域は謡曲「高砂」で知られる。この日は、ゆかりの伝統文化に触れてもらおうと、能楽師による能「高砂」の演舞があった。笛や太鼓の音が響く厳かな雰囲気の中で、住吉明神を演じ、舞を披露した。
式典には、斎藤元彦知事や地元国会議員らも出席。上出正彦校長は「今後も、地域に根差した活動に積極的に取り組むリーダーの育成に励む」とあいさつ。動画で校史を振り返った後、生徒会長の高原由凜(ゆりん)さんが「次の100年に向けて、伝統を引き継ぎ、新たな歴史をつくり上げていく」と誓った。
式典が終わると、来年50周年を迎える同校ジャズバンド部「BFJO」と、綾戸さんによるスペシャルコンサートが始まった。約10年前からライブなどで交流がある綾戸さんと同部が一緒に舞台に上がり、「ジャスト・イン・タイム」など2曲でコラボレーション。生徒たちの演奏に、深みのある歌声を乗せ、息の合ったハーモニーを響かせた。その後、綾戸さんによるソロライブとなり、約1時間にわたり観客と一緒に盛り上がった。綾戸さんは随所で「高砂高校おめでとう」と言葉を挟み、祝福ムードが広がった。