■経験踏まえ児童1200人対象に教室
「自分を支えてくれた工作で、子どもたちの居場所をつくりたい」。段ボールクラフト作家「エサク」として活動する高校3年の齋藤詠空(えいく)さん(17)=丹波市春日町国領=がこの夏、ボランティアで1200人もの小学生を対象に工作教室を開いた。不登校の経験から「学校に通いにくい子の思いに寄り添いたい」と考え、関わるきっかけとして教室を企画。夏休みの7、8月に地元のアフタースクール16カ所で実現させた。拠点となる教室を持ち、工作で子どもたちの笑顔を咲かせる夢を抱き、活動の幅を広げていく。(秋山亮太)
■コロナ禍経て不登校に
物心つく前から工作が好きだった齋藤さん。祖父母が衣類や日用品など幅広く扱う「百貨店」を営んでいることもあり、段ボールは最も身近な材料だった。