「しだれ桜」と題した造り物を制作する住民たち=丹波篠山市藤之木
「しだれ桜」と題した造り物を制作する住民たち=丹波篠山市藤之木

 「八朔(はっさく)祭」として知られる、熊野新宮神社(丹波篠山市二之坪)の例祭が31日、9月1日の両日、6年ぶりに催される。新型コロナウイルス禍や台風の影響などで中止が続いていた。31日の宵宮では、動植物などをモチーフに集落ごとに手作りした「造り物」を載せた山車「造り山」の宮入りが見どころ。祭礼を前に、集落では「造り物」の仕上げへ向けた作業が続いている。(堀井正純)

 八朔は「八月朔日(ついたち)」の略。八朔祭は豊作を願う旧暦8月1日の伝統行事で、造り山は、市無形民俗文化財となっている。元は収穫した野菜を神前に供えていたが、江戸前期の延宝年間(1673~81年ごろ)から造り物に変わり、山車に載せて奉納するようになったとされる。