現役引退について言及するフィギュアスケートの坂本花織=20日午前、神戸市中央区脇浜海岸通2(撮影・斎藤雅志)
現役引退について言及するフィギュアスケートの坂本花織=20日午前、神戸市中央区脇浜海岸通2(撮影・斎藤雅志)

 フィギュアスケート女子で、2022年北京冬季五輪銅メダルの坂本花織(25)=シスメックス、神戸学院大出身=が20日、ミラノ・コルティナ冬季五輪が行われる来季限りで現役を引退する意向を表明した。同日、神戸市中央区に新設されたリンクの開業セレモニー後、「競技人生は(残り)1年を切った感じ。中途半端に2、3年やるよりも、これ(五輪)を区切りにした方がいい」と語った。

 神戸市灘区出身で、神戸野田高2年時の18年平昌五輪で6位に入り、22年北京は団体銀メダルにも貢献。同市出身者として初の冬季五輪メダリストとなった。世界選手権は22年から3連覇を果たした。

 地元に念願の通年型リンク「Sysmex Kobe Ice Campus(シスメックス・コウベアイスキャンパス)」が完成し、「この上なく整った環境になった。あとは自分がやるだけ」と笑顔で決意。集大成となる五輪に向け「団体も個人も銀(メダル)以上」と目標を掲げた。

 来年の引退は昨年には決めていたといい、第二の人生は指導者の道を歩む。「少しでもこのリンクや環境が注目され、神戸から世界に羽ばたく選手を出していけたら」と思いを語った。(船曳陽子)