政務活動費(政活費)の不適切処理問題で辞職した松井重樹元兵庫県議(71)について、県議会事務局は12日、議会の各会派代表者会議のメンバーが詐欺や公文書偽造などの疑いで生田署に刑事告発し、受理されたと発表した。いずれも同日付。
議会事務局によると、告発状では2024年、松井元県議が神戸市中央区の県庁内で打ち合わせがあったと偽り、前日から同市内のホテルに宿泊した料金について政活費を充てる文書を会派の会計責任者に提出し、政活費を不正に受け取った疑いがあるなどと指摘している。宿泊した日付や料金、宿泊回数などは非公表とした。
松井元県議は20~24年度、県職員との打ち合わせなどの目的で政活費から支出した費用に「事実を確認できないものが含まれている」などとして、9月に議員辞職。127泊分のホテル宿泊費と交通費の計約186万円を返金していた。
山口晋平議長は「県民の皆さまの信頼を損なったことに改めておわび申し上げる」とコメント。松井元県議が宿泊料などを返還し、議員を辞職して政治的責任を果たしたことに触れつつ「法的責任の有無とは別問題。議会の調査には限界があり、議会の信頼回復と制度の健全性を守るため、議会として刑事告発を行うこととした」とした。
























