北播磨5市1町で家庭用の指定ごみ袋が唯一なかった小野市が指定袋を導入し、可燃ごみの収集を無料から有料に変更することを決めた。背景には、小野、加東、加西の3市が広域ごみ処理施設の建設に合意したことがある。2035年の供用開始に向け、計画作りが進む処理施設では、ごみの搬入量が多い市ほど運営費などの費用負担が大きくなる取り決めとなっている。一歩出遅れた小野市にとって、ごみ削減への取り組みは待ったなしの状況だ。(坂本 勝)
■粗大ごみ量は加西、加東市の2倍
現在は小野、加東、加西の3市が小野クリーンセンター(小野市天神町)でごみを焼却しているが、38年度末に設置期限を迎える。そこで3市は23年、新処理施設を「小野希望の丘陸上競技場アレオ」(同市浄谷町)の東隣に建設することを決めた。
新処理施設の基本構想は、3市の環境施設事務組合が今年3月にまとめた。「迷惑施設」という捉え方から脱却し、地域に親しまれる施設にするため、焼却余熱を生かす発電施設や温水プール、グラウンドゴルフ場(災害時はごみ集積場)も造る。