能登半島地震から1年半が過ぎ、薄れゆく関心を再び寄せてもらおうと、石川県珠洲市出身のフリーカメラマン頼光和弘さん(53)が企画した写真展「能登へ-写真家たちが映した能登半島地震、豪雨災害-」が12日から大阪・梅田で開かれる。
頼光さんのほか、兵庫県明石市出身の報道カメラマン宮嶋茂樹さんらフリー仲間のほか、新聞・通信社のカメラマンたちが参加。白煙くすぶる輪島市の街並みや、雑魚寝の避難所など発災直後の様子から、集まり始めたボランティアとの交流、何とか開催にこぎ着けた地域の祭事など、日常を少しずつ取り戻す日々を捉えた、約120枚を展示する。
新聞社勤務後に大阪を拠点として独立した頼光さんは、発生翌日には輪島市へ入り、取材を始めた。珠洲市の実家は倒壊し、祖母は一時、生き埋めになった。9月には豪雨災害にも見舞われるなど、過疎と災害で傷む故郷。その姿を撮影し続ける中、ついには能登に拠点を移して、被災地の今を伝える月刊誌の創刊を準備している。