地方選挙
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 任期満了に伴う神戸市長選(10月12日告示、同26日投開票)に、現職の久元喜造氏(71)が、4選に向けて立候補する見通しであることが、関係者への取材で分かった。26日に開会する定例市会の会期中に表明するとみられる。久元氏は21日の定例会見で「出馬するかどうかはまだ決めていない。(定例市会が閉会する)6月10日までに自分なりの考え方は明らかにしたい」と述べた。

 久元氏は神戸市兵庫区出身。灘高校、東大法学部を卒業し、1976年に自治省(現総務省)に入省した。大臣官房審議官や自治行政局長などを歴任し、2012年11月に同市副市長に就任。13年の同市長選で初当選した。22年からは、全国20の政令指定都市でつくる指定都市市長会の会長を務める。

 21年の前回選では、市会与党に位置づけられる自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党が久元氏を推薦。これらの党の所属市議らは、今回も支援に回る見通し。

 久元氏は1期目から三宮再整備事業に着手。駅前の高層ツインタワー1期ビルなどの建設が始まり、事業が本格化している。神戸市が管理する神戸空港では4月18日に国際チャーター便が就航し、国際化を実現。30年ごろの国際定期便の運航を目指している。

 また、市営地下鉄西神中央駅や名谷駅、JR垂水駅など、市内主要駅周辺のリニューアルといった人口流出対策にも取り組んだ。

 神戸市長選には他に、同市議の五島大亮氏(47)が立候補する意向を固め、ニュース分析会社社長の木島洋嗣氏(50)が無所属での出馬を表明している。共産党系の政治団体が立候補者を立てる方針で、日本維新の会の動向も注目される。(斉藤正志)