松村善子さんが暮らしていた町は、大火に見舞われた=1995年1月、神戸市兵庫区大井通2
松村善子さんが暮らしていた町は、大火に見舞われた=1995年1月、神戸市兵庫区大井通2

 発生から30年近く、神戸新聞記者が取材を重ねてきた阪神・淡路大震災。その膨大な記録ファイルが編集局に保管されている。

 なぜ、震災の犠牲者は男性より女性が967人も多かったのか。問いかけのヒントを探ろうとファイルを繰るうち、女性につながる二つのキーワードに行き当たった。「高齢」と「1人暮らし」だった。