東日本大震災の発生を受けた関西広域連合の緊急会合であいさつする井戸敏三知事。左は橋下徹大阪府知事(当時)=2011年3月、神戸市内
東日本大震災の発生を受けた関西広域連合の緊急会合であいさつする井戸敏三知事。左は橋下徹大阪府知事(当時)=2011年3月、神戸市内

 井戸敏三氏の功績の一つが、全国初の広域行政組織「関西広域連合」の設立だ。初代連合長として10年にわたり主導し、防災や医療分野などで府県を超えた連携が一定の成果を上げた。一方で、国の出先機関や権限・財源の移譲など「本丸」と位置づける地方分権改革は停滞している。東京一極集中のリスクが指摘される中、分権型社会実現への突破口を開けるのか。改めて広域連合の存在意義が問われている。(聞き手・論説副委員長 長沼隆之)