夏真っ盛り。焼けつくような猛暑が連日、続く。いっときでも暑さを忘れてもらおうと、西播各支局と姫路本社の記者が「和み」の光景を求めて各地を巡る。
■サルの水浴び、うっとり 船越山るり寺モンキーパーク(佐用町船越)
ひとしきり水浴びを楽しんだサルたち。陸に上がると、体にまとう水を振り払おうと、頭部を激しく振るわせる。その表情はどこかうっとり。水しぶきが鮮やかな弧を描く。
佐用町船越の「船越山るり寺モンキーパーク」。周辺には野生のサルが生息しており、今年は約70匹を餌付けする。毎年、梅雨明けのころ、サルに和んでもらおうと、パーク内を流れる川をせき止めて天然のプールをつくる。
サルは午前中、山から敷地に姿を現し、日差しが強くなると、水上をすいすい泳いだり、勢いよく飛び込んだりする。水中に潜る姿も見られる。代表の大江真史さん(64)は「若いときに一度、泳ぎを覚えたら、大きくなっても泳ぎ続けるようです」と話す。
水浴びは9月まで見られそう。不定休。船越山るり寺モンキーパークTEL0790・77・0214
■ゆらり 青空を泳ぐ金魚 上田観魚園(姫路市余部区上余部)
赤白模様の金魚が夏空に映える。ひれをゆらゆらと広げ、涼しげに水中を舞っている。うだるような暑さの外気もどこ吹く風。透き通った水槽の中は別世界のようだ。
姫路にちなんだ名前の「逸姫(いつき)らんちゅう」。金魚専門店「上田観魚園」(姫路市余部区上余部)を営む上田秀敏さん(53)らが開発した品種で、鮮やかな模様や頭部のこぶが特徴だ。
夏場、金魚の飼育は水の管理が重要だという。藻が繁殖しやすく、水を頻繁に交換する必要がある。地下水を最大7トンくみ置きし、水槽の水を3~7日おきに入れ替える。水温も上がりすぎないよう、水槽を日よけで覆う。
長らく観賞魚として愛されてきた金魚。上田さんは「現代のストレス社会の中で癒やしを感じてもらえたら」と目を細める。
不定休。上田観魚園TEL090・7115・8101