姫路市議会は26日、本会議を再開し、高見千咲議員(30)=無所属、1期目=に対する辞職勧告決議案を可決した。昨秋の県知事選などを巡り、交流サイト(SNS)に不適切な投稿を繰り返したとして「政治的または道義的に重大な責任がある」と断じた。
高見議員の投稿については今年2月に市会の政治倫理審査会が立ち上がり、県警内部で特定候補(斎藤知事ではない)の応援をするよう通達があった-などとする知事選にまつわる二つの投稿に絞って調べた。欠席を続けた高見議員に根拠を求める質問書を送ったが、回答を避けるなどしたため、市会の議員政治倫理条例の基準に違反し、辞職勧告に相当するとの報告書をまとめた。
報告を受け、議会運営委員会は25日、辞職勧告決議案の提出を決めた。この日の本会議で、西本真造委員長が「市議会に対する市民の信頼を著しく失墜させた」などと理由を説明。退席1人を除く全員が起立して可決した。
高見議員は知事選以降、診断書に基づく体調不良を理由に欠席。可決後、姫路市政記者クラブの取材に「職を全うしていく」などとメールで回答し、議員活動を続ける意向を示した。(有島弘記、真鍋 愛)
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姫路市議会は総額2582億円の2025年度一般会計当初予算案や、26年3月から市民以外の姫路城の入城料を2500円に値上げし、18歳未満は無料とする条例改正案など計66件を可決、同意して閉会した。