魚吹八幡神社のお旅所。秋季例祭の本宮では「渡神殿」の前で氏子らが屋台を練った=姫路市網干区
魚吹八幡神社のお旅所。秋季例祭の本宮では「渡神殿」の前で氏子らが屋台を練った=姫路市網干区

 播磨の秋祭りが終盤を迎えている。神社境内と同じく、祭りの華である屋台練りや獅子舞が行われる重要な舞台が「お旅所(たびしょ)」だ。でも、お旅所ってそもそも何? 専門家に解説してもらいながら、具体例を紹介してみよう。(藤本賢市)

時代、地域で多様な形態

 22日にあった魚吹八幡神社(姫路市網干区)秋季例祭の本宮。境内から西約400メートルの「お旅所」と呼ばれる広場に、神輿(みこし)、屋台、だんじりが所狭しと並ぶ。屋台練り、獅子舞、だんじり上での芸能が奉納された。

 同市教育委員会文化財課の宇那木隆司さんは、祭りでは神さまが神輿に乗って神社から移動するとした上で、お旅所の定義を「移動した祭神が仮に鎮座する場所」と説明する。