金崎諒真さん
金崎諒真さん

 インタビューを恥ずかしがっていたのもつかの間、盤面に駒を並べ始めるときりっとした顔つきになった。

 将棋との出合いは小学1年生の時。両親からの誕生日プレゼントでもらった、大好きなドラえもんの囲碁と将棋セットだった。両親と駒の動きが分かる将棋で遊ぶうち、のめり込んだ。プロ棋士になって活躍したいという夢はその頃から変わっていない。

 父の転勤のため、1年生の秋から約1年半米国カリフォルニア州で暮らした。練習相手がいない中、オンラインで対局を重ね、詰め将棋の問題を数え切れないほど解いた。「定跡の本を読んで一気に六十数手先まで覚えたのを見て、本気でやらせてみようと思ったんです」と母の笑子(えみこ)さん(43)は思い返す。