集大成となる「大空洞」を出版した佐伯敏光さん。「虚脱感で次が書けずに困っている」と苦笑する=神戸市内
集大成となる「大空洞」を出版した佐伯敏光さん。「虚脱感で次が書けずに困っている」と苦笑する=神戸市内

 西宮香風高校の元教諭で大阪文学学校のチューターを務める佐伯敏光さん(76)=西宮市=が長編小説「大空洞(うろ)」を出版した。世界の誕生を巡る神話的な物語は「ずっと抱えてきた主題」だといい、完成までに三十数年を費やした。そこには不登校と向き合った体験に基づく、現代社会への批判が込められている。(田中真治)