川崎重工業神戸工場にドック入りし、修理中の潜水艦=2023年12月、神戸市中央区
川崎重工業神戸工場にドック入りし、修理中の潜水艦=2023年12月、神戸市中央区

 「悪いことと認識しつつも、業務を円滑に進めるため要望品を調達した」「先輩に聞いてやり方を教えてもらっていたので、そういうものだと思っていた」

 海上自衛隊の潜水艦修理契約に絡み、川崎重工業(神戸市中央区)が架空取引を通じて潜水艦乗組員らに物品を提供していた問題で、不正に関与した川重の修理担当者(工担)らは、同社の調査にこう述べた。

 遅くとも約40年前に始まった架空取引。工担や乗組員が世代交代しても不正の枠組みは引き継がれた。なぜ、ここまで不正が長く続いたのか。川重の中間報告は、工担と乗組員の「特殊な関係性」を挙げた。