日本最古の登山・アウトドア用品店、好日山荘(神戸市中央区)が、今年6月で創業100年を迎えた。過去には全国へ多店舗展開して株式上場も果たしたものの、バブル経済崩壊などで経営不振に陥った。近年も赤字が続いていたが、企業再生の手腕を持つ松本良一社長(51)が2021年から経営に参画し、業績がV字回復。黒字基調の会社に生まれ変わった。山あり谷ありの経営の中、松本社長が勝機を見いだしたのは、「面倒くさいことに取り組むこと」だったという。(広岡磨璃)
1924(大正13)年、登山家が大阪に登山用品やスキー用品を扱う好日山荘を開業したのが始まり。28(昭和3)年に開いた神戸店がその後、法人化した。全国に店舗網を拡大し、ピーク時には150店舗を展開した。
しかし、バブル崩壊やスキーブームの沈静化で売り上げ不振に。釣り具販売会社との資本業務提携や、ファンド傘下入りなど、経営は流転の道をたどった。