今後の展望を語る古野幸男社長。新規事業にも挑み、2030年までに売上高の3割を新規事業で稼ぐ計画だ=西宮市芦原町(撮影・三浦拓也)
今後の展望を語る古野幸男社長。新規事業にも挑み、2030年までに売上高の3割を新規事業で稼ぐ計画だ=西宮市芦原町(撮影・三浦拓也)

 古野幸男氏(75)が社長に就いて1年半後の2008年9月。リーマン・ショックの影響が世界へ広がった。古野電気も海外需要の減退などで、10年2月期決算が営業、経常利益とも前年比で7割以上減少。さらに15年には、防衛装備品の代金を過大請求していたことが発覚し、国に約35億円を返納した。その結果、最終赤字に陥った。