大型客船が着岸したばかりの神戸港中突堤に、巨匠カウント・ベイシーのスタンダードナンバー「ディナーウィズフレンズ」が響き渡る。甲南大ニューポートスイングオーケストラの中野美月(みづき)さん(20)=川西市=は乗船客に向け、誇らしい気持ちでテナーサックスを吹いていた。
3月に開かれた神戸市客船誘致協議会の歓送迎イベント。甲南大は10年以上前から演奏している。伊丹市立伊丹高校でジャズを始めた中野さんが甲南大でもジャズを続けた理由の一つは、このイベントにひかれたからだ。
ミナト街にはジャズが似合う。9月16、17日にはジャズイベント「スイングジャズクルーズ(SJC)2023」が神戸ハーバーランドで開かれる。関西を中心に約60バンドが出演。大学生だけで企画、運営。18人の実行委員が出演バンドとの交渉や会場の設営に向けた準備、企業の協賛を得て運営資金を集める。