サッカーのU-17(17歳以下)女子日本代表に選ばれた、AIE国際高校(淡路市浜)3年小泉恵奈さん(17)が「U-17女子ワールドカップ(W杯)」に出場する。同高サッカー部唯一の女子部員として練習に打ち込み、念願だった世界への切符をつかんだ。大会は17日にモロッコで開幕。「自分の持ち味を出して優勝に貢献したい」と闘志を燃やす。(荻野俊太郎)
小泉さんは東京都調布市出身。母親の勧めで、3歳からサッカー教室に通い始めた。小学生の頃は水泳など他のスポーツもしたが、「点を取るのが楽しい」とサッカーに打ち込むようになったという。
中学時代は、サッカー女子のWEリーグ「ノジマステラ神奈川相模原」(神奈川県)の育成組織に所属。プロを目指すも、控え選手のまま卒業を迎え、昇格できなかった。
「どうしても夢を諦めることができない」。競技を続ける道を探っていると、AIE国際高サッカー部に女子部をつくる構想があると知った。すがるような気持ちで上船利徳総監督(32)に連絡。この時はメンバーがそろわず、女子部の設立は見送られたが、意欲を買われた。
「男子と練習すればうまくなれる。卒業後はプロになれる」。強い誘いに、単身でのサッカー留学を決意した。
入学当初は男子のスピードについていけず、すぐにボールを取られた。だが、「左利きで身長が171センチと高く、スピードもある。うまく育てれば面白い選手になる」という上船監督の期待は裏切られなかった。毎日2時間の練習に加え、自主練習や筋トレに励んだ結果、男子部員も認めるほど成長。日本代表スタッフの目に留まった。
夏の米国遠征では、現地のU-17女子代表選手と対戦。体格が大きい相手とも互角に戦った。
「レベルは高いが、男子ほどの強さではない。自分の思うプレーもできたし、手応えはあった」と小泉さん。左足のキックや1対1の場面での強さなどが評価され、W杯メンバー入りを果たした。
既に国内外のプロチームから声がかかっているといい、「淡路島に来たから、成長できた」と振り返る。自ら道を切り開いた自信を胸に「いずれは世界で活躍できる『なでしこジャパン』の一員になりたい」と、力強く語った。
























