展示した大屋根リングの模型と(右から)井筒璃央さん、黒石航平さん、小篠誌織さん、石川彩心さん=明石市魚住町西岡
展示した大屋根リングの模型と(右から)井筒璃央さん、黒石航平さん、小篠誌織さん、石川彩心さん=明石市魚住町西岡

 明石工業高等専門学校(兵庫県明石市魚住町西岡)の学生らが、大阪・関西万博のシンボル、大屋根リングの模型を制作した。今月初旬の高専祭で展示すると、交流サイト(SNS)を中心に話題となり、実際のリングを設計した建築家の藤本壮介氏も「素晴らしいですね!」と投稿。学生らは、思わぬ形で注目を浴びた模型の活用法を模索している。(新田欧介)

素材は割り箸 連日の突貫工事、開場直前に完成

 模型は実物の200分の1のサイズで、同校2年3組の約40人が作った。7月ごろから展示の構想を練り始め、夏休み明けから制作にとりかかった。

 木組みの柱が特徴的な大屋根リングの素材には、割り箸を採用した。「安価で、はさみなどで加工しやすいことが決め手だった」と、リングを担当した建築学科の石川彩心(あこ)さん(17)。「同じものを144個ほど作るので、専用の型紙を使って個体差が出ないようにし、限られた予算の中でどれだけうまく再現できるかを追求した」と振り返る。