西島新池を覆うオニバス(兵庫・水辺ネットワーク提供、ドローンで撮影、複数枚を合成)
西島新池を覆うオニバス(兵庫・水辺ネットワーク提供、ドローンで撮影、複数枚を合成)

 絶滅が危ぶまれる水生植物「オニバス」が、明石市大久保町西島の西島新池で水面を埋め尽くすほどに群生している。かつては全国各地のため池で見られたが、埋め立てや水質の悪化などで激減した。同じ場所でも条件によって発生する年としない年があるオニバス。住民や研究者らの長年の保全活動があり、一帯は貴重な学びの場となっている。(森 信弘)

 8月下旬、オニバスが繁茂する同池周辺で、恒例の観察会が開かれた。「白い根っこは食べられませんが、種や茎は食べられます」。自然保護団体「兵庫・水辺ネットワーク」の碓井信久さん(72)が解説すると、参加者は池から引き上げられた株をのぞき込んだ。