※応募総数 247点
冠野順子
神戸市の長田神社(5月3日)
みんなの祈りで木が伸びた、ように見えて仕方ありません。ユーモラスで非日常な一瞬を逃さず撮りました。(ソニーα7S 24~240ミリ 絞りf11 90分の1秒)
市嶋久資
丹波篠山市の大国寺(6月7日)
右奥からの人の流れが、素晴らしい奥行きを生んでいます。ポジションの勝利です。(キヤノンEOS5R 24~105ミリ 絞りf6・3 200分の1秒)
芦田豊
神戸市の神戸須磨シーワールド(6月6日)
女の子のシルエットから声が聞こえてきそうです。幻想的な世界にスマホの画面が変化を付けています。(ニコンD780 24~120ミリ 絞りf5 100分の1秒)
位田靖志
神戸市垂水区(6月21日)
波打ち際のきらめきが背景になっているのが新鮮です。親鳥にぴったりくっつくひなが反則級に可愛いです。(キヤノンEOS80D 70~300ミリ 絞りf11 1250分の1秒)
渡辺昭俊
小野市(6月4日)
農作業が夜間に行われることが増えてきているとは聞いていましたが、ついにホタルとトラクターのライトが共演しました。(ニコンD500 70~200ミリ 絞りf2.8 2秒)
加藤誠司
神戸市北区(6月21日)
まるで花の壁のよう。距離を取り、望遠で引っ張ったことでアジサイの規模が強調されました。(ソニーサイバーショットDSC―HX99 絞りf6.3 250分の1秒)
木藤将人
鳥取県の甲ケ山(6月29日)
左端の赤い光は打ち上げられたH2Aロケットの排出物が大気と反応して光った「発光雲」だそうです。広い範囲で観測されました。(ペンタックスK―1マークⅡ 21ミリ 絞りf2.4 30秒)
福井一彰
神戸市中央区(6月17日)
道路や線路で区切られた空の色が違って面白い。もう少し右にある新しい施設も見てみたかった。(ソニーα7R 24~70ミリ 絞りf5 15分の1秒)
徳永直久
たつの市新宮町の不動の滝(6月3日)
昔から連綿と続く営みがまだしっかりと根付いています。大事な記録です。(ソニーα7R 24~70ミリ 絞りオート 8分の1秒)
鳴滝塁
小野市(5月2日)
夕陽を浴びたレンゲの前ボケが実に綺麗です。季節感を少し外してしまったのが残念ですが、詩情あふれる光景です。(ソニーα9 28~200ミリ 絞りf2.8 1000分の1秒)
斎寺義則
鳥居竹夫
山内勝
中村秀太
吉田義春
倉掛一夫
五百蔵二朗
島内里絵
長尾茂弘
西尾秀己
板井幹
伊藤賢治
中井正和
山口正広
明野敏行
栗山由紀治
和田康男
中間弘久
米沢貞雄
田中宏
構図の世界
新聞社のカメラマンとして無我夢中で写真を撮ってきましたが、学校などで専門的に学んだことはありません。試行錯誤するうちに、アングル、光と影、前ボケ・後ろボケ、被写界深度、シャッター速度などで味を加えることを覚えました。ただ、構図については、新聞写真で必須とされる「四隅をきっちり埋めるかどうか」程度の意識だったように思います。
今月のコンテストでは、その構図について改めて考えさせられました。一席の作品は、力士たちを底辺に垂直に伸びる三角構図で捉えており、二席は人の流れをS字で表現しているように感じます。とらわれすぎると、写真がパターン化してしまう恐れもあります。それでも、洋の東西を問わず構図はあらゆる芸術分野で練られてきただけに、「絵になる」力があるのだと感じました。
調べてみると、使いこなすには難しそうな複雑なものまで含め、実に多様な構図が存在するようです。「なんとなく決まっているな」「なぜかしっくりくるな」と感じる一枚には、そんな秘密が隠されているのかもしれません。
(映像写真部長・山崎 竜)