神戸新聞NEXT | 読者の報道写真コンテスト | バックナンバー | 2025.06
神戸新聞社 読者の報道写真コンテスト

読者の報道写真コンテスト

第 724 回6月 の入賞者

※応募総数 247点

一席

一席

『ウオーミングアップ 』

冠野順子

神戸市の長田神社(5月3日)

みんなの祈りで木が伸びた、ように見えて仕方ありません。ユーモラスで非日常な一瞬を逃さず撮りました。(ソニーα7S 24~240ミリ 絞りf11 90分の1秒)

二席

二席

『案外涼しい傘の中 』

市嶋久資

丹波篠山市の大国寺(6月7日)

右奥からの人の流れが、素晴らしい奥行きを生んでいます。ポジションの勝利です。(キヤノンEOS5R 24~105ミリ 絞りf6・3 200分の1秒)

三席

三席

『この一瞬を永遠に 』

芦田豊

神戸市の神戸須磨シーワールド(6月6日)

女の子のシルエットから声が聞こえてきそうです。幻想的な世界にスマホの画面が変化を付けています。(ニコンD780 24~120ミリ 絞りf5 100分の1秒)

佳作

佳作

『渚で子育て 』

位田靖志

神戸市垂水区(6月21日)

波打ち際のきらめきが背景になっているのが新鮮です。親鳥にぴったりくっつくひなが反則級に可愛いです。(キヤノンEOS80D 70~300ミリ 絞りf11 1250分の1秒)

佳作

『ホタルと田植準備 』

渡辺昭俊

小野市(6月4日)

農作業が夜間に行われることが増えてきているとは聞いていましたが、ついにホタルとトラクターのライトが共演しました。(ニコンD500 70~200ミリ 絞りf2.8 2秒)

準佳作

準佳作

『満開 』

加藤誠司

神戸市北区(6月21日)

まるで花の壁のよう。距離を取り、望遠で引っ張ったことでアジサイの規模が強調されました。(ソニーサイバーショットDSC―HX99 絞りf6.3 250分の1秒)

準佳作

『天の川銀河と発光雲 』

木藤将人

鳥取県の甲ケ山(6月29日)

左端の赤い光は打ち上げられたH2Aロケットの排出物が大気と反応して光った「発光雲」だそうです。広い範囲で観測されました。(ペンタックスK―1マークⅡ 21ミリ 絞りf2.4 30秒)

準佳作

『光の架け橋 』

福井一彰

神戸市中央区(6月17日)

道路や線路で区切られた空の色が違って面白い。もう少し右にある新しい施設も見てみたかった。(ソニーα7R 24~70ミリ 絞りf5 15分の1秒)

準佳作

『お参り 』

徳永直久

たつの市新宮町の不動の滝(6月3日)

昔から連綿と続く営みがまだしっかりと根付いています。大事な記録です。(ソニーα7R 24~70ミリ 絞りオート 8分の1秒)

準佳作

『駆け抜けて 今日もありがとう 』

鳴滝塁

小野市(5月2日)

夕陽を浴びたレンゲの前ボケが実に綺麗です。季節感を少し外してしまったのが残念ですが、詩情あふれる光景です。(ソニーα9 28~200ミリ 絞りf2.8 1000分の1秒)

準入賞A

準入賞A

『天空の不夜城 』

斎寺義則

準入賞A

『旅情 』

鳥居竹夫

準入賞A

『朝の田圃 』

山内勝

準入賞A

『新緑 』

中村秀太

準入賞A

『飛び跳ねる 』

吉田義春

準入賞A

『驚きのミスト! 』

倉掛一夫

準入賞A

『アクシデント 』

五百蔵二朗

準入賞A

『手植えで田植え 』

島内里絵

準入賞A

『笑顔 』

長尾茂弘

準入賞A

『モトクロスレース 』

西尾秀己

準入賞B

準入賞B

『静かな湾 』

板井幹

準入賞B

『まるで綿あめ? 』

伊藤賢治

準入賞B

『カニ蜘蛛ですか? 』

中井正和

準入賞B

『放て 』

山口正広

準入賞B

『奇跡の並び 』

明野敏行

準入賞B

『ナイスキャッチ! 』

栗山由紀治

準入賞B

『ふわり 』

和田康男

準入賞B

『ラストランの日 』

中間弘久

準入賞B

『輝く朝焼け 』

米沢貞雄

準入賞B

『初ひなの捕獲 』

田中宏

カメラアイ

構図の世界

 新聞社のカメラマンとして無我夢中で写真を撮ってきましたが、学校などで専門的に学んだことはありません。試行錯誤するうちに、アングル、光と影、前ボケ・後ろボケ、被写界深度、シャッター速度などで味を加えることを覚えました。ただ、構図については、新聞写真で必須とされる「四隅をきっちり埋めるかどうか」程度の意識だったように思います。

 今月のコンテストでは、その構図について改めて考えさせられました。一席の作品は、力士たちを底辺に垂直に伸びる三角構図で捉えており、二席は人の流れをS字で表現しているように感じます。とらわれすぎると、写真がパターン化してしまう恐れもあります。それでも、洋の東西を問わず構図はあらゆる芸術分野で練られてきただけに、「絵になる」力があるのだと感じました。

 調べてみると、使いこなすには難しそうな複雑なものまで含め、実に多様な構図が存在するようです。「なんとなく決まっているな」「なぜかしっくりくるな」と感じる一枚には、そんな秘密が隠されているのかもしれません。

(映像写真部長・山崎 竜)


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