※応募総数 356点
山口康博
稲美町の加古大池(10月18日)
愛するわが子を託す父の気持ちが、少しうつむいた表情から伝わってきます。新郎の背中にも決意を感じました。池を背景にした結婚式も新鮮です。(キヤノンEOSR7 18~400ミリ 絞りf5・6 3200分の1秒)
田渕一博
姫路市の松原八幡神社(9月28日)
撮影者いわく「この光景を見た時、鳥肌が立った」。小さな画面の多さに驚かされます。祭りどころの熱量を実感します。(ニコンZ9 140ミリ 絞りf36 100分の1秒)
尾崎郁也
神戸市中央区のメリケンパーク(9月27日)
神戸ポートタワーとの対比で高さをうまく出しました。子どもの明るい表情もいいですね。(ニコンD600 24~120ミリ 絞りf22 500分の1秒)
牛尾隆宏
神戸市垂水区の垂水漁港(10月11日)
全4地区の布団太鼓が闇夜に浮かび上がるまでじっと待ったそう。氏子もびっしりで、奥行きがある構図にまとまりました。(ニコンZ7 115ミリ 絞りf3.5 800分の1秒)
三木操
宍粟市(9月26日)
コメの価格高騰が続く中、倒れてしまった稲。人力で収穫する姿はこれまで以上に貴く見え、頭が下がります。(キヤノンEOSR6 24~105ミリ 絞りf8 400分の1秒)
板井幹
神河町(10月19日)
ユーモラスな秋祭りが、水たまりに映って楽しい雰囲気も倍増。雨上がりというやや不利な条件を逆手に取りました。(ニコン1V3 6・7~13ミリ 絞りf3・8 1500分の1秒)
白石正春
高砂市(10月14日)
超広角レンズでしっかりと被写体に迫り、手綱を持つ手をアクセントに祭りの活気を写し込みました。(ニコンD500 10~20ミリ 絞りf7・1 2000分の1秒)
黒坂薫
高砂市の曽根天満宮(10月13日)
屋台の下で力を振り絞る人の表情を見事にとらえました。眉間にしわが寄って口も大きく開いていて、声まで聞こえてきそうです。(ニコンD3s 80ミリ 絞りf4.5 500分の1秒)
春名サトミ
香美町(10月5日)
画題を見なければ粉雪だと思ってしまいます。意外性の勝利です。黒っぽい背景もたくさんの白い粒々を目立たせました。(ニコンZ50 15~50ミリ 絞りオート シャッターオート)
鳴滝塁
小野市(10月27日)
ピンク色に染まった畑の中に一輪のヒマワリ。意外性に加えて、望遠レンズのぼけ味が生きました。(ソニーα7RⅢ 150~500ミリ 絞りf6・7 800分の1秒)
山内勝
鳥居竹夫
斎寺義則
山本一弘
和田康男
長尾茂弘
浜田修身
米沢貞雄
田上利治
星見敏明
梅津郁朗
川口勉
宇田川洋二
明野敏行
高橋三吉
加藤誠司
作山徹
見津孝一
山本雅義
玉置千絵
絵コンテ派と感覚派
カメラマンは、「絵コンテ派」と「感覚派」に大別される―。そんな声を仕事仲間から何度か聞いてきました。
入念な準備と予測に基づいて思い描いたイメージを形にしていくのが「絵コンテ派」。今回の応募が多かった秋祭りでも、展開を熟知する地元住民でしか撮れない秀逸なカットが多数届きました。
一方、事前情報にとらわれないのが感覚派。現場の雰囲気や気配に敏感で、心が揺さぶられるままにレンズを向け、普通の人が見逃す場面も見事にモノにしてしまいます。
今回から審査を担当させていただく私は、時間に余裕がある企画取材では泥くさく何度も現場に足を運ぶ絵コンテ派でした。そして締め切りに冷や汗をかいたことも。それでもデスクに最終形を認めてもらうとうれしかったです。
絵コンテ派と感覚派。今回の上位10点はどちらなのでしょうか。作品に至るまでを想像することが、撮影のヒントになるような気がします。
(映像写真部 笠原次郎)