■県尼崎工5ー2尼崎北 九回裏2死三塁、両校の観客席からひときわ大きな声援がグラウンドに送られた。それぞれの校名に「尼崎」を冠する学校同士。県尼崎工が逃げ切り、3番丹部は「地元の学校と、地元の球場で戦う。絶対に負けられないという意識はあった」と振り返った。 両校は昨秋の阪神地区大会でも対戦し、県尼崎工が競り勝った。約1年ぶりの再戦に尼崎北の久保主将は「前回は悔しい負け方で、絶対にリベンジしようと話し合った」と意識していた。 今回も主導権を握ったのは県尼崎工だった。一回に4番木村、6番道祖田の適時打で先制。六、九回を除いて毎回安打を記録し、三者凡退は六回だけと一切手は緩めなかった。 主軸の丹部は4安打の固め打ちで、中でも相手の2番手としてマウンドに上がった久保からは中前、右前に2安打。投球動作のスピードを細かく変えるなど緩急で抑えようとする久保に対し、丹部も磨いた右打ちで真っ向から勝負した。 絶好調の背番号6は「次の試合も少ないチャンスをどう生かして得点するか、チーム全員で考えたい」。地元のライバル校を破って勢いに乗り、次戦は第1シードの神院大付に挑む。(千葉翔大)【兵庫大会特集ページ】試合速報や勝ち上がり表、写真集