この原稿の締め切りが、3月1日だったんです。それはさておき、昔、私の祖母は毎月1日と15日には必ずお参りに行っておりました。日本では古くから「御一日参り(おついたちまいり)」という風習があるそうです。
調べてみると、太陰暦では1日は新月、15日は満月にあたり、月の満ち欠けは、月の引力による潮の満ち引きだけでなく人間にも影響を与えると言われました。この月の暦の区切りの考え方が元になり、エネルギーの流れが活発になるとか、願いが叶(かな)いやすいということにつながって「御一日参り」「十五日参り」という概念が生まれたそうです。特に商売人は、商売繁盛を願って参拝を習慣にしている人も多く、やはり特別な日だったようです。
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