
九州豪雨の発災6日後に熊本県人吉市の避難所に導入された段ボールベッド=2020年7月10日、熊本県人吉市下城本町、人吉スポーツパレス(水谷嘉浩さん提供)
昨年7月、九州を襲った記録的豪雨で、災害派遣医療チーム(DMAT)は熊本県球磨村の避難所に入った。
地面に敷かれたブルーシートに雑魚寝する被災者。そばを土足の人々が行き交う。報告を受けた兵庫県災害医療センター(神戸市中央区)の中山伸一センター長(65)の脳裏によぎったのは、阪神・淡路大震災の記憶だ。雪が降る1995年1月、神戸市内の避難所は、毛布にくるまり、床にかがみ込んで寒さをしのぐ被災者であふれた。
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