大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は今夏、駅構内で展開する物販店「Metro Opus(メトロオーパス)」で初の「駅ソト」店舗を開く。現在は梅田やなんばなどの駅ナカに11店舗を出店しているが、大阪市内の複合商業ビルに出店する。団塊ジュニア世代の退職などにより鉄道利用者が減るとみて、駅ナカ以外にも店舗網を広げて商機につなげる。
「会社が近所にあるからよく利用するが、いつも違う商品を置いているので従業員への手土産に重宝している」。大阪市内で会社を経営する40代男性はこう話すと、まとめ買いしたプリンの袋を片手に、足早にオフィスへと戻っていった。
男性が利用したのは、梅田エリアから1駅離れた南森町駅構内のメトロオーパスだ。2024年の駅乗車人員は1日4万人ほどで、ターミナル駅である梅田やなんばの2割程度にとどまる。しかし利用客の嗜好を捉えた品ぞろえと店頭のサイネージを生かし、売り上げは両駅をしのぎ全店舗でもトップクラスを誇る。