日本古来のお墓、古墳を再現した墓地が話題だ。明治天皇のやしゃごで作家の竹田恒泰さんは開発会社の前方後円墳(東京・港)を昨春設立し、千葉県などで6基を手がける。お墓の商圏は5キロといわれるが、物珍しさから遠方からも買い求められる。どこに永眠するかは人生最後かつ最大のテーマ。古墳という新たな選択肢はどれだけのニーズがあるのだろう。
千葉県野田市の霊園、野田ほたるローズガーデンに3月、全長17.5メートルの前方後円墳が完成した。高さは3.3メートルで、5000人分の納骨が可能だ。再現性を高めるため鏡、剣、勾玉(まがたま)を副葬する。
2024年9月、完成に先立ち見学バスツアーを開いたところ、160人が参加した。「死ぬのが楽しみになってきた、なんておっしゃる購入者もいます」と竹田社長。天皇など有力者が眠った古墳に自らも永眠することには、やはりえも言われぬ魅力があるようだ。