1500社以上が導入する株主優待。受け取った株主が消費しきれない「余った優待品」も少なからず発生する。しかし、その末路は廃棄とは限らず、実は人知れず世の中で活用されている。そんな「優待品2次流通」の全貌を知るべく、各所を回った。
■【Scene1】繁華街のチケットショップ
個人株主が余らせた優待品と社会をつなぐ最初の結節点が、街中のチケットショップだ。余剰優待品を買い取り、他者に販売する2次流通への入り口となる。国内唯一の業界団体、日本チケット商協同組合によると、同組合の加盟店は全国で317店。だが、非加盟店の方がはるかに多く、「実際の店舗数は2000とも3000ともいわれている」(同組合)。