加速する人手不足は賃上げの原動力となるか

加速する人手不足は賃上げの原動力となるか

2025年の投資環境で忘れてはならないテーマが2つある。1つ目は「2025年問題」、2つ目は「賃上げ」だ。それぞれ企業経営や株価にどのような影響を及ぼすのか、専門家に聞く。

■2025年問題、人材不足への危機感が設備投資促す

 第一生命経済研究所首席エコノミスト 永浜利広さん

 「2025年問題」は、人口のボリュームゾーンである団塊世代が全員75歳以上となり、日本の高齢化が一段と進むことで様々な問題が顕在化する節目と言えます。75歳以降は「後期高齢者」と呼ばれ、身体や判断能力の衰えが目立ち、働ける人が少なくなります。一方、団塊世代の子世代である団塊ジュニアは働き盛りですが、介護と仕事の両立を迫られる人が増えることも問題視されています。