深ヨミ

(7)<番外編>砂浜は誰のもの? 淡路のシンボルバードが教えてくれたこと

2022/10/08 14:30

 千鳥柄、千鳥足。水辺に生きるチドリは古くから日本人に親しまれ、文化や言葉の中にも取り入れられてきた。海辺に舞うチドリをじっくり観察したことはありますか? 愛好家の間ではシギ類と合わせて「シギチ」とも呼ばれ、野鳥図鑑では多くのページを割いて紹介される仲間たち。今回、兵庫県・淡路島ゆかりのシロチドリを取材しようと、記者も初めてシギチウォッチの世界に足を踏み入れた。びっくりするほど歩くのが速く、飛んでいないのにカメラで追いかけるのに四苦八苦。ファインダーをのぞくと、くりっとした目に引き込まれ、海辺に座って鳥たちを見つめる「ぜいたくさ」に気付かされた。今回の取材で考えさせられたのが、彼らが生きる水辺、特に砂浜の環境のこと。淡路島に息づく〝シンボルバード〟を守る取り組みを約3カ月にわたって取材した日々を振り返る。(小林良多)




■隊長は北海道からやってくる


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