深ヨミ

ノートルダム清心女子大教授 山根道公さん
遠藤周作没後25年 今読む意義とは?

2022/02/13 14:35

山根道公さん(やまね・みちひろ)1960年岡山県倉敷市生まれ。立教大院修了後、明治大非常勤講師などを経て、98年からノートルダム清心女子大学キリスト教文化研究所に勤務、2012年から現職。副学長も務めた。

人間の弱さと向き合った/戦中派のバトンつなぐ


 戦後を代表する作家の一人で、神戸・阪神間で育った遠藤周作(1923~96年)が亡くなり、25年が過ぎた。戦時中の捕虜生体解剖がテーマの「海と毒薬」、江戸初期の過酷なキリシタン弾圧を描いた「沈黙」など人間の生と死、弱さを突き詰めた文学作品のほか、「狐狸庵(こりあん)」を自称して書いた軽妙なエッセーも人気を博した。ノートルダム清心女子大(岡山市)の山根道公教授は生前の遠藤と交流があった。新型コロナウイルス禍や格差の拡大などで混迷する現代に、作品を読み直す意味について尋ねた。(直江 純)


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