日米欧など国際エネルギー機関(IEA)の加盟32カ国は11日、協調行動による計4億バレルに上る過去最大規模の石油備蓄の放出を全会一致で決めた。協調放出はロシアのウクライナ侵攻が起きた2022年以来、4年ぶり。高市早苗首相は16日にも日本単独で放出を始める方針を表明した。

 米国とイスラエルのイラン攻撃に伴う原油価格の高騰に日米欧が一致して対応する姿勢を示し、市場の動揺を抑える狙い。先進7カ国(G7)は11日にオンライン首脳会議を開き、中東情勢に緊密に連携して対応していくことで一致した。

 IEAは加盟各国に放出量を割り当てる。日本の割当量を上回る分が単独での実施となる。国家備蓄の単独放出は1978年の制度開始以来初めて。

 IEAは原油の安定供給を維持するため、加盟国に石油の備蓄を義務付けている。備蓄量は計約12億バレルに上る。

 日本はまず民間備蓄15日分を放出した後、国家備蓄1カ月分を必要に応じて供給する。国家備蓄は国内の石油元売り各社に売り渡して放出する。

 日本の原油輸入は今月下旬以降、大幅に減少する見通し。