2025年2月に神戸市中央区の神戸新聞社で開かれた「第4回こども震災学校」では、小学1年のときに神戸市長田区で被災し、親友を亡くした堀美恵子さんと、防災心理学が専門の京都大防災研究所教授、矢守克也さんからお話を聞きました。参加した子どもたちの感想文を、一部抜粋して紹介します(漢字などの一部を新聞表記に合わせて直しています)。

◇神戸市西区 中学3年 森田愛梨さん

 「話を聞くことが大切」

 私は防災に関心があります。その理由は父が被災したこともあり、その重要性をよく聞くけれど、あまり知識がなく学びたいと思ったからです。

 今日の前半の話では実際に体験した方から話を聞くことが大切だと感じました。父が被災したことは知っていましたが、あまりくわしく話し合ったことがなかったのであらためて話し合いたいと思いました。

 後半の話では災害について暗く話をするのではなく明るく考えるきっかけを提供する内容で、自身がもし今後防災の必要性を伝える機会があれば、大きな参考になると思いました。

 あらためて防災に対しての関心が高まりました。今後も防災について考えるイベントなどに参加したいと思いました。

 最後に、防災バッグを見直したいと思います。

防災ゲーム「クロスロード」でカードを上げる子どもたち=2月1日、神戸新聞社

◇神戸市須磨区 小学5年 大西凜さん

 「防災リュック」

 私は、阪神あわじ大震災の話を聞いて、防災リュックが大切だと思いました。地震が起きたら、電気・ガス・水がつかえなくなるけど防災リュックをもっていたら、防災リュックの中の物で、電気・ガス・水のかわりになってくれる物があるからです。防災リュックの中にはたくさん物が入っているからとても重くて、10キロぐらいあります。とても重いけど地震から生きぬくために大切なので、家で防災リュックを作っておきたいです。

◇淡路市 小学5年 上田楓さん

 「知しきを得て命を守る」

 私はこれまで震災について学んで、一番大切だと思ったことは、「知る」ことです。

 今回の震災学校で学んで改めて感じました。

 最終回、今回の震災学校は、阪神・淡路大震災のこともいっぱいあったけど、特に次の地震の備えについてや地震がおきたときの判断についてを教えてもらいました。

 私も家で防災グッズを確かめようと思ったし、矢守さんから教えてもらったペットのグッズもそろえようと考えています。

 さらに、クロスロードを家でもやってみようと思いました。私は物事をすぐ判断することが苦手なので、「防災」と聞いて思いつかなかったけれど、意外と判断力って大事だなと思いました。

 それと私は、語りべをやってみたいです。私が聞いて知ったことを友だちや身近な人に、大人になったら世界中の子どもに語りついでいきたいと考えています。私が考えるのは、最初にも述べましたが「知る」ことが「語りつぐ」「命を守る」につながると思えた震災学校でした。

◇神戸市北区 小学5年 古林このみさん

 「2つの話を聞いて思ったこと」

 わたしは今日、大切だなと思ったことは、防災バッグを準備することと、場合によって判断することが大切だと思いました。なぜなら、この前のしん災学校でも、備ちく品をそろえることが大切と話していたし、ほりさんは、今日、特に水・食料・新聞・歯ぶらしが大切、と話していたからです。また、場合によって判断しなければいけないと言っていたし、その場で判断するだけではなく、家族でも相談しなければいけないという言葉に共感したからです。

 なので、これからは、防災バッグに、水・食料・新聞を入れて準備したり、家族で、こういうときにはこうするなど、しっかり確にんして、話し合いたいと思いました。

講師の話を聞き、メモを取る子どもたち=2月1日、神戸新聞社

◇明石市 小学4年 三好真帆さん

 「阪神・淡路大震災について知った事」

 私が今日、一番心に残った言葉は「いつ死ぬか分からない」という言葉です。この言葉を聞いて、まさにその通りだなと思いました。地震は、一秒後、一日後、一週間後いつ起きるか分からないからです。阪神淡路大震災について知る前は、私にそこまで関係がないと思っていました。しかし、話を聞いてどんなことがいつおきたのかを忘れないのが大切だと思いました。また、防災リュックの重要性を知りました。防災リュックに私が特に必要だと思うものは、水としんぶん紙とラップ、アルミホイルです。亡くなった方の分も毎日を大切に生きようと思いました。いつ死んでも後かいがないように生きたいです。震災がおきたら、みんなで助け合う事を大切にする事が大事だと思います。

◇神戸市須磨区 小学3年 大西縁さん 

 「ぼうさいリュックをつくりたい」

 わたしは、ぼうさいリュックをつくりたいです。どうしてかというと、おはなしをきいて、ぼうさいリュックをつくったら、しょくりょうとかもあるし、べんりな物がはいっていて、じしんでは、いきていけると思ったからです。ぼうさいリュックの中は、手をまもるためのぐんて、くつした、ちょっとしたおやつがあります。すぐつかう物は、いちばん上にいれます。かいちゅうでんとうやかいちゅうでんとうのでんち、メモようしとペン、ガムテープ、しんぶん。しんぶんは、マットにもなるし、上にかけたりできて、しんぶんは、いろんな物にできてべんりです。おとながもちあるくけいたいのでんちがきれるから、そのためのモバイルバッテリー、レインコート、さむいので、カイロ、アルミのあったかい物。タオル、トイレットペーパー、ティッシュ、マスク、ハブラシ、ロウソク、マッチ、ライター、ナイフ、キッチンバサミ、かみざら、おはし、かみこっぷ、ラップ、ウエットティッシュ、水2L2本。わたしの家にはぼうさいリュックがないのでつくってみたいです。

◇明石市 小学3年 三好莉帆さん

 「阪神淡路大震災の話を聞いて」

 私が話を聞いて思ったことは、「ほりさんの家族が全員たすかってよかったな」ということです。

 今、じしんがおきたと思えないほど神戸の町はふっきゅうしています。阪神淡路大震災がおきてからまだ30年しかたってないのに神戸の人たちはすごいな、と思いました。

 ぼうさいリュックをよういするのも大切だと思いました。家にもぼうさいリュックがあるらしいですが見たことありません。見てみたいです。

 二つ、いいことがあります。それは、私の家がたぶんつなみのこない高いところにあることです。あとお母さんがいくらかぼう災たいさくをしてくれています。

 これから私の家をどんどんじしんに強くしていきたいです。

子どもたちを見守る講師の堀美恵子さん(左から2人目)と矢守克也さん(同4人目)=2月1日、神戸新聞社

◇神戸市長田区 小学3年 堀 心春(みはる)さん

 「いろいろはじめてなことを知ったよ」

 ほりさんの話を聞いてはじめて知ったことがとてもたくさんありました。家ぞく4人全員生きててほんとにすごいと思いました。とくに、おばあちゃんがたんすの間でたすかったのがすごいと思いました。

 水がなくてもシャンプーをつかえていいなと思いました。今もそんなものがあったらべんりだと思います。

 やもりさんの話を聞いてぼうさいのクイズやもんだいには、答えがないことをはじめてしりました。

 むかしは、犬やねこをひなんじょにつれて来ては、いけなかったのがなくなってつれてきていいようになったのがいいと思いました。その犬やねこは、いっしょにいるから、そうなったルールがほんとにいいと思いました。

 やもりさんがつくったゲームが楽しかったけどちょっとむずかしかったです。

◇神戸市北区 小学3年 片山日禾成(しいな)さん

 「はなしをきいて」

 きょう、こどもしんさい学校にさんかして一ばんおどろいたことはじしんのことをゲームにしてもおしえられるということです。

 ゲームにしたらみんなわかるし、あんまりぼうさいにきょうみがない人もたのしくべんきょうできると思ったからです。

 もう一つはひじょうもちだしぶくろをくふうすることでらくにするのにおどろきました。

 なぜならいままでじゅんばんなんかどーでもいいと思っていたからです。

◇淡路市 小学2年 繁田惟子音(ここね)さん

 「しんさいってこわいなぁ」

 ほりさんから、しんさいの話を聞いた時「じいじから聞いたのと同じやぁ」と思いました。

 とくに、長田区で火じになったことや、ひなん所の話が頭にのこっています。

 そして、矢もりさんから聞いた、クロスロードの話を聞いて、同じ出来ごとにみんな出くわしても、いろんな考えで、ちがう行どうをとるんだなぁと、思いました。

 また、ペットの問だいでは、わたしはメダカをかっていたので、ひなん所のまわりで人があまり通らないところに水そうをおいておけばいいと思いました。

 わたしのメダカは今、みんな死んでいるけど、もし、またメダカをかってから、じしんにあったら、さっきかいたようにしてあげたいです。りゆうは、水そうをけってしまって、水そうがたおれて、メダカがにげてしまうからです。

◇淡路市 小学2年 上田夏穂さん

 「じしんの時のみんなの気もち」

 わたしはじしんのときペットのまめをつれてひなんしようとかるい気もちで思っていました。けれどもみんなの気もちを自分のたちばで考えると、きらいなどうぶつなどをつれてこられるといやだから、とってもじゅんびがひつようだと思い、あらためて考えてみようと思いました。そして気もちよくできるならつれていこうと思っています。

 友だちやかぞく、あたりまえだと思っていた人たちがなくなってしまうと思うとかなしくなってくるので、そなえをみんなに教えてあげて、ひがいを少なくすることが今わたしのできることだなと思いました。

 じしんの時いつしぬかわからないということが一番こわいとわたしは思いました。

 またぼうさいリュックを見なおしたり、イベントにさんかしたりとけいけんをつんでいきたいと思います。そして、みんなのいのちを大切にし、いっぱいチャレンジをしていきたいです。

感想文を書く子どもたち=2月1日、神戸新聞社

◇明石市 小学1年 三好華帆さん

 「はんしんあわじだいしんさいのおはなしをきいて」

 わたしは、はんしんあわじだいしんさいについてのはなしをきいて、そんなことがあったんだとしって、悲しい気もちになりました。りゆうは、6434人というたくさんの人がなくなったからです。ひなんしょにひなんすることがあれば、わたしのひじょうしょくを大切なともだちにわけたいです。これからは、かばんにあめちゃんを入れるようにします。

◇神戸市長田区 小学1年 堀壱誠(いっせい)さん

 「ぼうさいりゅっくはいっぱいものがある」

 いちばんだいじなものは水だとおもいました。なぜかというと水がなかったら3かかん生きられないからです。つぎにいるものはでんきです。なぜかというとでんきがなかったらくらいしみえないからです。

◇神戸市北区 幼稚園年長 古林つむぎさん

 ともだちがしんだらかなしいし じぶんがしんでもてんごくでなかよくくらせるから ともだちがしんだらもうあえないし もうあえなかったらじぶんがしんでもいい てんごくでもういっかいいっしょにくらせるし またいっしょにあそべるし しかもそらからみてるってことは そらがてんごくってことだし ちきゅうでずっとすごせるからしんでないとおもう つなみでながされてもちきゅうとずっとくらせるとおもいます ともだちがだいじ じぶんもだいじだしともだちがしんだらかなしいから