神戸新聞朝刊と神戸新聞NEXTで毎月第2、4土曜日に連載中の漫画「おばあちゃんとかめ」(通称おばかめ)は、読者のみなさんがペットを飼うことになったきっかけを募集しています。
題して「わたしと○○」。
既に多くのご投稿をいただいています。そこには、イヌやネコ、カメ、インコ、そしてカメなど、さまざまな生きものに対する温かなまなざしがいっぱい。おばかめのテーマでもある「生きものへの愛情」にあふれています。
了解いただいた方の投稿を順次、紹介します(一部抜粋、修正あり)。
■わたしとカメ
私は障害者支援の仕事をしています。勤務先のグループホームにクサガメを3匹連れて入居された方がいるのですが、訳あって1匹を預かることになりました。21歳のオスのクサガメはしおりちゃんといい、メスだと思って飼育していたらどんどん黒化してオスと判明! 兄弟カメのすみれちゃんもやはりオスガメだったそうです。
この子たちは離れて暮らす息子と同年同月同日に「ふか」したという偶然すぎるご縁。しおりは人懐っこく、私の足の上に乗ってゆらゆら揺れるのが大好き! 自分から乗って催促するほどです。亀は水槽の中でじっとしているだけだと思っていたのに、小さな子供のように後追いし、胸に抱かれ甲羅をトントンされると目をつむり、鏡に映る姿を見て首をフリフリ求愛行動。なんて面白いんだろう。
いつの間にか、私の人生の欠かせない存在になっていました。一時預かりではなく、正式に里親を申し出てうちの子になりました。今年の8月で24歳。長生きしてほしいです。(永ちゃん・埼玉県志木市・50代)
■わたしと主人と3匹のキジトラ
もう十数年前のこと。仲良く遊ぶ外猫のキジトラ3匹、時には、近所のお家の屋根で寄り添ってお昼寝、そんな姿を時々目にしていたが、ある日、その中の1匹が、仕事から帰った私を出迎えてくれるようになった。当時、3匹の猫を飼っていたので、保護しても家で飼うことは難しく、仲良くしないようにしていたが、事故にあって命を落とす可能性もあるから、さくら猫にと思い保護することに。
保護決行の夜、エサでおびき寄せ、私を出迎えてくれる猫を捕獲、玄関に入れて、もう1匹も捕獲できたが、大鳴き、大暴れで、私の手を引っかき逃げてしまった。その大鳴きに驚いて、玄関内の猫も大暴れしながら、主人を引っかき…その後、私も主人も手から流血。夫婦そろって救急外来を受診することとなり、同時に診察室に呼ばれ、私たちを見た医師が、こうなった経緯を教えてくださいと、少しほほ笑みながら聞いてきたから、説明し、破傷風の注射を打ってもらった、十数年前の12月の年末の出来事でした。
その時、捕獲に失敗した3匹のキジトラ、今度は素手ではなく、ちゃんと捕獲器を借りてきて、捕獲できた日はバラバラですが、わが家の家族となっています。(koyoka・神戸市・60代)
■わたしとゆき(ミックス犬)
子供の頃から犬が大好き。かたわらにはいつも犬が。そのほとんどが保護犬。ゆきの前にいたシロ。野良の時いじめられたのか、最後まで私にしか懐かなかった。シロが亡くなり5カ月後、峠で捨てられて雪が降る中飼い主をずっと待ってた犬を猟師さんが保護。シロの生まれ変わりか!一目見てわが家に。雪が降る寒い日。真っ白な犬だったので「ゆき」と。自分を主張しない穏やかなゆき。ゆきを見ていつも思う。こんな穏やかな性格になれたらな、と。後期高齢者の私たち、ゆきを見送るまで元気にいなくては!と。ゆきは推定年齢8歳です。(ゆうこばあば・豊岡市・70代)
■わたしと亀ちゃん
35年前、子供が友達からいただいてきた5匹の小亀。大震災で家が壊れ水槽から逃げ出しましたが、4匹は床下から助け出すことができました。今は20センチ程になり、雌は毎年5、6個の卵を産みます。毎日の水替えは大変ですが元気で長生きしてほしいです。(亀婆ちゃん・神戸市・70代)
■わたしと拾った亀のヒロタ亀緒氏
2004年9月10日の夕方、某コンテストに応募する原稿を郵送しようと玄関のドアを開けた私は、外におられたご近所さんに「そこに亀がおるよ」と声をかけられた。
見ると、集合ポストの下に小さな亀がいる。なんでこんなところに亀が?と思いながら拾い上げた私は『しまった!』と思った。こんな危険な国道沿いで、キャッチアンドリリースは許されない。
その時の応募原稿は佳作に入り賞金3万円をいただいた。そしてその賞金で亀の餌と飼育用品を購入。持参金付きの亀だった。(ひろかめ・豊岡市・70代)
■わたしとイシガメ2匹
息子が保育園の4歳のころに行ったブドウ狩りでイシガメの赤ちゃん2匹を見つけて持って帰ってきたのが飼い始めたきっかけです。以来、25年、世話をするのは親の自分の役目に(笑)。2匹ともオスなので2世誕生はありませんが、「おばちゃんとかめ」のように暮らしています。(松尾カメ・小野市・60代)
■わたしと黒ネコ
15年も前、アパートの一階、一番奥の部屋に住んでいた時に運命の出合いをしました。とても寒い夜、どこからか子ネコの鳴き声が聞こえてきたので物干し場の窓を開けてあたりを見てみたら、足場の板の間にちっさい黒ネコがミーミー鳴いていました! 目ヤニでふさがれた目、前足も後ろ足も引いてフラフラしていたので手を差し伸べてみました。道路から一番遠い部屋の私のところまで来てくれたと思うといとおしくなり少し世話をしてみました。だんだんと慣れてきて部屋の中にも入りたそうに外からのぞく日が続いたので、中に入れてあげることにしました。そこから15年、今でも仲良く暮らしています!(King・東京都・50代)
■わたしと猫 名前はふく
今まで飼っていた犬が亡くなって、寂しくて寂しくて。1人暮らしなので、子どもたちが心配して猫を飼うようになりました。(ふくまま・明石市・70代)
■わたしとスッポン
小学生の息子が生き物好きで、一緒に散歩していた時に自宅近くの用水路を観察していたところ、スッポンの赤ちゃんを見つけ、つかまえました。飼いたいと息子が希望し、恐る恐る飼い始め、現在3年たちました。スッポンは怖いイメージがありますが、とてもかわいいです。家族に懐いて息子のひざの上で眠ったりします。息子はわが家の大黒柱と言ってとてもかわいがっています。(すずかぜ・神戸市・40代)
■わたしとカメと犬
小学校2年生の頃、学校から家に帰ってくると、家になぜか小さなカメがいる。聞くと、数時間前に銀行員が家に訪問していたみたいだ。もちろん、怪しくないちゃんとした銀行のお方。その銀行員から、玄関の外の階段にカメがいるよ、と教えられたわが家の主、おばあちゃん。しかも、階段は結構な段数がある。もう少しで玄関にたどり着きそうなくらいだったそう。びっくりだ。待てよ、、、わが家でカメを飼っている覚えはない。すぐさま、近所を見渡しに行ったが、解決しない。なぜ、あの時階段にいたのだろうか。どうやってあの小さな体で階段を上って来たのか。はたまた空から降って来たのか。謎のままわが家にやってくることになったのだ。それが、かめきち。
その2年後には、わんぱくなキャリアチェンジ犬(盲導犬になれなかった犬)のラブラドルレトリバーがやってくるとはつゆ知らず。カメと犬、体の大きさは違うけど、カメの方が先輩なのである。お互いカメと犬を認識してるかは不明だが、不思議そうに見つめ合っていたなぁ。
月日は早いもので、今はワンちゃんはお空から見守ってくれている。そして、かめきちは、独り身の叔母の良き相棒としてのんびり暮らしているのである。(み・神戸市・20代)
■わたしとドボンさん(フロリダアカハラガメ)
ミドリガメに似た複雑な模様のカメが売られていて、気になったので取り置きしてもらい車で1時間かけて買いに行った。以後11年半飼ってます。水に飛び込むときにドボンと落ちるので命名。(まさよっさん・小野市・50代)
■わたしと犬
犬が大好きで衝動買い。それから大型犬と16年一緒に居ました。最後の2年は病気で医者に通いました。かわいいので必死で看病しました。犬は家族。(ちゃん・朝来市・60代)
■わたしとねこ(福)
息子の家の近所で野良猫の捕獲が次々と行われていて、家の敷地内で1週間ぐらいニャーニャー鳴いてうろうろしている子猫がいるが飼わないかと連絡、飼っていたウサギが1カ月ぐらい前に亡くなっていて迷った結果…その頃寒くなって雪が降る時期でもあり、そのままでは捕獲か、寒さで死んでしまうと思い引き取る決心!いっぱい幸せになるようにと福と名付けました。(ゆかり・兵庫県新温泉町・60代)
■わたしとゆうちん
ゆうちんは迷い亀です。自宅の庭にいた愛犬「拓」の前でじっとしてました。最初、石かと思い「拓」に「拓ちゃん、その石どうしたん?」とお話しかけたところ、ゆうちんがコソっと動き回り出し、拓がお手で押さえてあらら!近くの川に放流するのもダメだと思って(特定外来種なので)わが家の家族になりました。(きみたん・高砂市・60代)
■わたしとリクガメ
リクガメがとてものんびりしていて、リラックスしている姿を見ているとすごく癒やされるので飼い始めました。(トータス・明石市・60代)
■わたしとコジロー
吾輩(わがはい)は2005年、20年前生まれたペルシャ血統の子猫で今の主人の元に。この年は阪神タイガースがリーグ優勝した年で、今後も優勝してほしいと願いを込めて吾輩は虎次郎(コジロー)と名付けられた。しかしそれから18年間、肩身の狭い思いをしたが、吾輩の人生2度目の優勝を見届けることができた。もうおじいちゃんだが、今年も藤川タイガースを陰ながら見届けていきます。(ユキヒロ・西脇市・40代)
■わたしと傷を負ったネコ
ネコ2匹を、維持管理している畑の中で保護しました。1匹目は片足と腰を負傷しており、2匹目は片手の指すべてを骨折していました。特に1匹目の腰の大手術は経済面でも大変でしたが、2匹とも完治し、完全な室内飼いで元気に暮らしています。
けがによりすばしっこさに欠けていたため保護ができた経緯ですが、保護の際の責任を担う覚悟は、なぜかこの2匹の時だけ非常に強く持てたので、言葉では表せない不思議さがあります。(フィグにゃん・テオにゃん・尼崎市・40代)
■わたしとオカメインコ
オカメインコのタクは弟の先生のペットでした。タクは初対面の私に「タクちゃん」といってきました。何回かタクに会いに行きましたが、いつも歓迎してくれました。先生のご主人が長年の夢である沖縄移住をするというので、母が沖縄へ連れて行くのは大変ではないかといったため、家にタクが来ました。タクにとって私は3番目の飼い主ですが、飼い主歴は私が一番長いです。年は16歳くらいなのでもっともっと長生きしてほしいです。(タクの飼主・神戸市・40代)
■わたしとくうちゃん
知人より、迷い亀がずっといるとの話を聞き、主人に話すと、飼いたい!と話が進み、わが家の一員となりました。私は全く興味がなかったのですが、お迎えに行った時、まん丸で真っ黒な目で見つめられ、一目ぼれしてしまいました。そこから毎日私たちを癒やしてくれる、なくてはならない大切な存在になっています。(はな・明石市・40代)
■次女と黒猫
当時15歳、中学3年生の次女が、ある朝、夢で黒猫を飼ったら志望校の高校に合格すると。主人の機嫌のいい時にその話をして、猫を買う許可をもらい、黒猫を譲渡してもらいました。今年の夏で、わが家に来て18年になり、年老いてきましたが、猫頭として君臨しています。(koyoka・神戸市・60代)