神戸新聞NEXT
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 兵庫県の斎藤元彦知事の定例会見に合わせ、県庁舎周辺で市民らが行っている斎藤知事への抗議活動について、活動している人物と県庁の記者クラブが「繋がっている」などとする言説が、X(旧ツイッター)上で拡散されている。神戸新聞社が言説の元になった投稿者に確認したところ、記者クラブと抗議活動は無関係と認めた。言説は「誤り」だった。

 この言説は5月9日、抗議活動をしている人物が「会見室内の記者やカメラマンと事前に打ち合わせして調整してる」という文言を入れた投稿が元になっている。6月26日にユーチューバーがXで取り上げ「記者と通じて会見映像に音声が乗るように調整してもらってるとゲロってるし」などと投稿。それは28日正午時点で27万回表示されて拡散しており、「活動家と記者クラブが繫がってる」「記者クラブと通じてた」などとコメントが付いた。

 神戸新聞が言説の元になった投稿をした人物に取材したところ、「事前に打ち合わせして調整してる」とした相手は「記者クラブに加盟している会社の方ではない」と回答。「現場で少し会話をしただけ。名前を言うことはできない」とした。

 県には電話とメールで問い合わせや苦情が複数寄せられており、県は27日、記者クラブに確認の上、「記者クラブではそういう事実はない」と回答している。県知事の定例会見には、テレビや新聞など記者クラブ加盟社以外にも、フリーの記者らが参加している。

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