アシックス 学生の感想
廣兼響子さん(国際人間科学部2年)
安定供給が難しい再生可能エネルギーはコストが高いにも関わらず、アシックス社の求めるシューズの高いパフォーマンスを保ちながら、消費者の手に届きやすい価格設定にしていることに感銘を受けました。そうでなければ、製造者、電力会社、消費者全てを巻き込んだ活動はできない、ということでした。
健康な心身の育成とその環境である地球を守る社の理念が、クリーンな製品を業界の当たり前にしていくために他の業界や消費者を巻き込んでいく様子に表れていると感じました。今回の取り組みによって、本当にこれからのスタンダードが変わっていくような希望を持てました。
松本奈々さん(国際人間科学部2年)
取材前、「スニーカーの脱炭素とは、どんな技術なのだろう」と思っていました。今年、発売予定の「GEL-LYTE3CM1・95」の開発では、材料調達と製造、輸送、使用、廃棄と、全ての工程の課題を洗い出し、対策をしていました。フットウエア産業を含むファッション業界の温室効果ガス排出量は、全世界の排出量の2~8%を占めています。世界に向けて脱炭素の新しい扉を開くチャレンジだと感じました。
価格設定にも「世界中の人に手に取ってほしい」との思いが込められていました。発売されたら、多くの人に店頭で見て、履いて、軽さとフィット感を体験してほしいです。
伊藤樹里さん(大学院海事科学研究科2年)
「アシックスが関わる範囲を広げていきたい」というお話が最も印象的でした。製品の開発・製造といったプロセスの上流のみならず、販売・廃棄といった下流にも携わりたい、という内容でした。「上流過程では再生素材の使用やパーツの削減、下流過程では将来的にシューズを回収しリサイクルを目指したい」と伺い、責任範囲を明確に線引きをするのではなく、スポーツ用品メーカーとして製品に包括的に向き合おうとされている姿勢を感じました。シューズのリサイクルが本格的になれば、逆算的に分別しやすい構造が開発されるのかなと想像しました。今後の脱炭素シューズの動向が楽しみです。