経済
金融機関に新興企業紹介、オープンイノベーションを地域で後押し 神戸でイベント
兵庫県内で営業する金融機関にスタートアップ(新興企業)を紹介するイベントが1日夜、神戸市内で開かれた。各金融機関の取引先中小企業とスタートアップをつなぎ、互いの技術や知識を活用して成長する「オープンイノベーション」を、地域で後押しする狙い。官民で作る団体が初めて企画し、4信用金庫を含む13金融機関から約80人が参加した。
会場では、起業支援のアドリブワークス(神戸市中央区)や食品分野の先端技術を活用するシデカス(同県加古川市)など5社の経営者らが事業を紹介。業種をはじめ、連携を希望する企業イメージも説明した。
オープンイノベーションは、「新しい資本主義」を掲げる政府のスタートアップ育成計画でも重視されている。イベントを企画した三井住友銀行の担当者は「スタートアップが大手から中小まで多くの企業と連携できることを、兵庫の価値にしたい。金融機関が仲立ちし、流れを作れたら」と呼びかけた。
神戸信金(神戸市中央区)石屋川支店の桜井友希さん(29)は「支店ではスタートアップとの接点がないが、地域の企業をつなぐ意識を大切にしたい」。播州信金(同県姫路市)経営企画部の大西赳男さん(41)は「経営者の生の声を聞き、マッチングの可能性を感じた」と話していた。