経済
バウムクーヘンが焼けるAIオーブン「テオくん」、神戸スイーツPRを 市が開発のユーハイムと協定
人工知能(AI)を搭載したバウムクーヘン専用オーブン「THEO(テオ)」を使って神戸を活性化させようと、オーブンを開発した洋菓子のユーハイム(神戸市中央区)と神戸市は27日、事業連携協定を結んだ。同市は同日、テオに中央区の特別住民票を交付し、神戸初の「AI市民」が誕生した。
テオは2020年11月に完成。画像や温度をセンサーで解析し、熟練職人の焼き加減などを最短2日で習得する。兵庫県内外のホテルや喫茶店などで計20台が稼働している。
両者は、協定に基づき、神戸マラソンの会場や神戸を訪れる国際クルーズ船の寄港地で製造を実演し、国内外に神戸スイーツをアピール。ITで食の課題を解決する「フードテック」分野のスタートアップ(新興企業)支援に協力する。大学生らと連携するなどし、イチジクなど地元農産物を使った商品開発にも取り組む。
会見した久元喜造市長は「神戸ブランドの海外での認知向上につながる」と期待。ユーハイムの河本英雄社長は「どこにでも行けるテオくんで、神戸や業界の役に立ちたい」と話した。